聖心女子学院ホーム > 法人概要 > 聖心女子学院について
学校法人聖心女子学院は、明治41年(1908)聖心会によりその教育理念に基づいて設立された財団法人私立聖心女子学院を創始とし、昭和26年(1951)制度改正により学校法人聖心女子学院と組織変更、今日に至っています。現在、6つの学院のほかに、カトリック女子教育研究所、生涯学習センター、不二農園を付設しています。
1779年12月12日、聖マグダレナ・ソフィア・バラは、革命政治が台頭していたフランスのジュワニーという小さな町に生まれました。司祭を目指してパリで学んでいた兄ルイの下で幅広い教養と学問を学んだ後、当時、教育に身を捧げる女子修道会を創立しようと考えていたヨゼフ・ヴァラン神父などの指導を受け、1800年11月21日、イエスの聖心(みこころ)に奉献された修道生活を始めます。後の「聖心会」の誕生です。彼女は、激動する当時のフランスの社会にあって、神の栄光と人びとの魂を荒廃から救うことを熱望し、子女の教育にすべて捧げようと決心し、翌年、アミアンに移り、小さな学校を開きました。
1865年5月25日、パリで帰天しますが、そのとき聖心会は89の学院と3,536人の会員を擁するまでになっていました。革命期にあり、彼女の生涯は決してやさしいものではありませんでしたが、常に愛と信仰に基づいた一貫性のある価値観と行動力で会を導き、子供たちが感謝と喜びをもって、時代の要求に応え、他人に尽くすイエスの聖心(みこころ)の愛と実行力をもつ賢い女性になるように願っていました。
聖心会は、1800年に聖マグダレナ・ソフィア・バラがフランスに創立したカトリック女子修道会です。青少年の教育を目的として、イエスの聖心(みこころ)に捧げられています。次の世代を担っていく青少年が、より良い世界を築いていく事ができる教育を目指しています。
日本における95人余の聖心会会員は、学校での教育はもとより、さまざまな仕事を通して創立者が抱いたヴィジョンを受け継ぎ、人間育成に努めています。
聖心会は、創立当初から「国際性」を1つの特色とし、世界の現実に目を向け、その中に示されているキリストの呼びかけを、祈りを通して聴いています。現在、39カ国に1,800名余りの会員がおります。
聖心会日本管区は、2008年に、100周年を迎えました。
「マーテル・アドミラビリス」と名づけられた聖母マリアの絵の原画は、ローマ、トリニタ・デイ・モンテの修道院の壁画で、19世紀半ば頃、一修道女によって描かれたものです。この聖母像は、学院の創立者、聖マグダレナ・ソフィア・バラが目指した女性の理想像を表すものとして親しまれてきました。
1801年、フランスのアミアン市に最初の聖心女子学院が創立されて以来、いまや世界各国に広がった、聖心女子学院のどの姉妹校を訪れても必ずこの聖画を見ることができ、創立者の教育理念の精神を伝えています。
この絵は、「希望」のある未来を示すあけぼのを背景に、ふと手仕事をやめて、心を神にささげる若き聖母マリアの姿です。バスケットの上に伏せられた読みかけの本によって示される「学問」への関心、手にする糸紡ぎ機に表される「労働」の貴さ———ここに祈り、考え、働くという基本的な人間の生きる姿勢が描かれています。また、傍らに咲くユリの花は「清純」の徳を表します。神を信頼して生きた聖母マリアのように、命をはぐくみ、大切にし、神と人への愛にこたえていく女性の品位と使命を象徴しています。